やっぱり 山下達郎が最高! - 山下達郎の大ファンである管理人が、山下達郎に関するあれこれを書いています。 |
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Player : 1989年1月号 / No.275 ( 「
僕の中の少年 」 リリース後の、山下達郎インタビュー掲載 ) - その2 |
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( 2017-12-11 ) | 山下達郎 : TOPページ |
Player : 1989年1月号 / No.275 ( 「 僕の中の少年 」 リリース後の、山下達郎インタビュー掲載 ) からの、続きになります。 どうぞ。 ↓ * * デジタル・レコーディングをされていますが、アナログと比べて音のニュアンスが変わったよう ですね? デジタルのマルチ・トラック・レコーダーでとにかく一番最初に驚いたのは、アナログと全く音の聞こえ方が違うんですよ。 * * そんなに違います? ええ、全然違います。 デジタルとアナログというのは根本的に音を出す原理が違いますんでね。 それまでの音じゃないんですよ。 簡単にいうと、グッとこない。 ガッツがないというかね。 * * 余り音圧を感じないというか … そういう意味? 音圧を感じない。 で、アナログの音圧ってのはピーク・リミッティングというね、アナログのレコーダーの特性なんですけど。 ピーク以上にレベルが入ると上がつぶれるんですよ。 それによって歪み感がね、音のガッツを生み出すんです。 でも、デジタル・レコーダーっていうのは音が上がったら上がっただけなんです。 ただ上がる。 要するに音がデカくなってくるというだけで。 音の強弱とか、そういうニュアンスじゃないんです。 で、私の音楽はね、何よりもベードラとかベースの根性なんです。 グッとくるというね。 そういう言い方しかできませんけれど。 迫力というか。 ガッツというか … 。 - - - - - - - - - - * * 今現在ご自分で一番やってみたいことは? やってみたいことですか? … バンドやりたいですね、また。 要するに人間だけでやる音楽。 できることなら自分がアレンジとか指示しないで、各自各人のインスピレーションが合わさったね。 そいううようなバンドやってみたいなあ … 。 * * 竹内まりやさんや鈴木雅之さんなど何人もプロデュースされていますが、今プロデュースして みたい人っていますか? 弘田三枝子。 * * どうしてですか? フランク永井やりたかったのと同じ動機ですよ。 やっぱり若い人よりキャリアのある人を復活させてみたいっていう。 * * 復活させる事が面白いんですか? それとも何か別の可能性があると考えて? 日本の芸能界って必ず年令出るとヒットが出なくなるんですよね。 だけどそれは僕はプロデュースに問題があるだけだっていう考え方しか持ってないんですよ。 だからスプリングスティーンがゲイリー・USボンドとやったとか、そういうような事をやってみたいっていうのは常に思ってるんですよね。 以前小林旭が結構売れたでしょ? 大滝さんてのは小林旭のフリークでね。 歌い方から何まで、要するにレパートリーは全部知ってるし、どのような曲が合うかってのも熟知しつくしてるんで、そういうものをやればヒット出るんです。 * * 最近特に気に入って聴き込んでいる音ってありますか? ここ数年間では僕はブルーハーツが一番良かったな。 35の自分が聴いても非常によく理解できるし、そういう意味では素直な言葉だから、衒い(てらい)がないっていうか、あざとくないんですよ。 作ってないでしょ。 素直な心情吐露だから素晴らしいと思うな。 アナーキー以来だったな、あんな盛り上がって聴いたの。 * * 達郎さんの今持っている “夢” っていうのは何ですか? 夢ね。 難しい問題ですね、それ。 僕はね、プロデューサーになるのが夢だったんですよね、昔。 だから基本的に自分の名前をつけたレコードで無から有を生むようなそういう作業よりも、人の才能にブラスαつける方が自分では今でも才能あると思っているんです。 ただ一つの自分のジレンマは、どんな人をプロデュースするより自分のレコードの方が売れちゃうんですよね。 そうだったんですけど、あのまりやの 「 リクエスト 」 ってのが生まれて初めて、自分がプロデュースしたレコードで自分の売上げ追い抜いたものなんですよ。 あれもうすぐ70万枚いくんですけど。 あれが自分には非常に嬉しくてね。 そういうものをもう一回作ってみたいなぁ。 自分の売上げを追い抜くレコード作りたいっていうのはずっと夢だったんですけど、やっとそれがかなえられたんですよね。 だから今度はどうしようかなっていう(笑)。 夢って難しいですねェ。 特にやっぱりこの年になると夢っていわれても … 。 そうだなぁ、一回でいいから自分でさ、最高だと思える出来のLP作ってみたいですよね。 * * 日本でもあなたのような30代のロック系アーティストって呼ばれる人達が出てきてるわけですが、 そういったベテランが何をやるのかっていうのはとても難しいですね。 難しいですよ、本当に。 だから僕等の音楽ってほら、目的意識がさ、お金とかそういうもんじゃなかったんですよ。 むしろ自然発生的っていうか。 あの時代に音楽が一番そういう意味ではリアリティーがあったから音楽選んだんですよね。 だからもしかしたら客席に座っているそいつが僕の代わりにステージに立ったかもしれないんですよ。 そういうような質の音楽なんですよね。 ということは、その感性っていうかそういうものを受け継いで行く使命っていうかそういうものがあると思ってるんです。 だからただ単にこっちの方が売れるからってそのスタイルに容易に移りかわるんじゃ、何かあまりに責任がなさすぎるっていうかさ。 そういう使命感てか責任感みたいなものは強くあるんですよね。 だから同世代音楽とか言ってやってるんですけど。 でもやっぱり僕も35で自分が普通のサラリーマンだったらね、オールディーズ・ショウとしての同じ年代のショーは見たくないですよ。 そうすると自分の過去はもう亡くなったものなわけですよね。 自分は今を生きていたいっていう欲望が誰にもあるわけで。 やっぱり今を生きる音楽としてのその同世代音楽っての? そういうんでなかったら同世代音楽何の意味もないんですよね。 35歳の達郎さんのインタビューでした。 先月30周年盤が出たまりやさんの 「 リクエスト 」 ですが、このアルバムが自分のアルバムを超える 売上げを記録したことで、プロデューサーとしてのひとつの目標を達成したと … 。 前半は、来年リマスター盤のリリースがほぼ確実な 「 ポケット・ミュージック 」 「 僕の中の少年 」 制作 の際の、デジタルレコーディングの苦労が語られていました。 同時期のインタビューが掲載された他の雑誌を、以前紹介したことがあります。 よろしければ興味のある方は、こちらもご覧ください。 ・ 月刊プレイボーイ : 1986年7月号 ( 133号 ) ・ Olive ( オリーブ ) : 1988年11月3日号 ( 140号 ) コメントは こちらから |
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